大学案内

入学式

 学部生95名、大学院生19名(博士前期課程15名、博士後期課程4名)が入学しました。
 なお、大学院博士後期課程は、優れた看護教育者、自立した看護研究者の育成を目的に、平成30年4月より新たに開設しました。





学長告辞

 学生の皆さん、保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。お忙しい中ご臨席賜りましたご来賓の皆様、誠にありがとうございます。

 入学式に合わせたように高田公園の桜が開花し皆さんをお迎えしております。長い間の受験勉強から解き放されて迎えたこの春は、皆さんにとって忘れられない思い出となることでしょう。

 本学は平成14年4月に開学し、16年の歴史をもつ単科の看護大学です。平成18年に大学院看護学研究科修士課程を開設し、この4月から大学院修士課程に続く博士後期課程を開設しました。看護学部・大学院修士課程改め博士前期課程、後期課程と看護学を専門とする一連の高等教育課程が完成し皆様をお迎えできたことを大変うれしく思っております。

 皆さんが志す看護職は高齢化の進行もあってその需要は年々高まる一方です。国は「治す医療から治し支える医療へ」、「病院中心の医療から地域全体でみていく医療へ」と医療のパラダイム転換を謳い、地域包括ケアシステムの構築といった保健・医療・介護を含む政策の方向転換がはかられているところです。また、今日の医療は、医師、歯科医師、看護師、保健師、薬剤師、栄養士、リハビリ職、介護・福祉関係職など多職種の連携によって成り立っています。このような多職種連携チームの中で誰がリーダーあるいは調整役となるかについては、病院によって地域や在宅において提供される医療の役割機能によって変わってくるものですが、看護職は健康づくりから、病気の予防・診断・治療、リハビリテーション、看取りのケアまで、地域に暮らす人々、あるいは患者さんの一番身近にいるところから「治し支える医療」になくてはならない医療の専門職であります。

 看護学部に入学された皆さんは、4年間で人の身体構造とその働き、様々な病気の成り立ちと治療法、看護過程といって病気だけでなく看護を提供する人を身体・心理・社会的側面から、成長過程あるいは人生の歴史といってよいでしょうか、全人的にとらえ、必要とされる看護を計画し、実施・評価するプロセスを学び、実際に患者さんを受持ち看護する実習がカリキュラムに組まれています。健康や暮らしを支える保健・医療・福祉の制度の学習もあります。今日の医療・看護の知識・技術の進歩は目覚しく保健医療福祉制度も目まぐるしく変化しています。教師から学生への知識・技術の伝達には自ずと限界があり、一方では ITの進歩等により多くの情報を簡単に入手できます。大学教育においてアクティブ・ラーニング(主体的学習)の必要性がいわれているところですが、この4年間をとおして主体的に学び、自ら考える習慣を身に着けて欲しいです。そして、看護において何よりも大切なことは、相手を思いやり、その気遣いを言葉や看護ケアを通して伝えられることです。患者さんの看護を通して気づかされることも大きいです。つらい場面もあるかもしれませんが心に寄り添える看護職に育つことを願っています。

 大学院博士前期課程に入学された皆さん、本学では看護の仕事に就きながらの社会人入学の方がほとんどです。単なる向学心や学位の取得だけでなく臨床において「この状況を何とかしたい」といった課題や疑問をもって入学されたと思います。大学院ではそれらの問題に見識を広げ追究するための知識や理論を学び、院生・教員とのディスカッションを重視します。また、研究者としての基礎的能力を養うことを目的として、臨床での疑問を研究疑問に変えて、研究という科学的プロセスを経て、そこから得られた答えを修士論文にまとめる研究ワークがあります。本格的な研究に取り組むのは初めてという方も多いと察しますが、粘り強く取り組んでください。本学では、高度実践看護師に位置づけられる専門看護師コースをがん看護学と老年看護学に開講しています。本学で専門看護師コースを修了し認定資格を得た修了生は 21名に及び病院や行政機関等で活躍しています。このコースは授業・演習、実習と履修単位も多く大変ですが、研鑽を重ねて臨床看護の質向上にリーダーシップを発揮する力を修得してください。

 この度、開設した博士後期課程は、一つに看護系大学で看護学を教授できる教員の養成、二つ目は地域・病院の看護ケアシステムの変革を主導する看護専門職の養成を目的として開設しました。一つ目と関連して、本学で養成する看護学博士は、研究機能を発揮して新たな看護学の構築・開発に取り組み、専門的知識と教育力に基づき質の高い教育を実践できる看護学教育者・研究者の養成を目指しております。カリキュラムにおいて共通科目に看護研究法、看護学教育論、保健医療福祉政策論を必修科目に設定しました。それは将来皆さんが学部教育に留まらず大学院において教育研究指導ができる実力をつけて欲しいという期待からです。博士論文については創造的研究を期待していますが、早くから研究に取り組み、可能であれば標準年の 3年で博士論文を仕上げ看護学博士の学位が取得できるよう頑張ってください。

 私たちの大学がある上越市は江戸時代城下町として栄えた歴史と文化に富んだまちです。是非、この地の歴史と文化、自然を味わいながら地域の皆さんと交流し、「看護とは何か」を問い続け、学び、研鑽し、研究に励むことを願っています。学部生は4年後、大学院生は2年後、そして3年後の将来に抱いた夢、その夢が叶えられるよう教職員は支援を惜しみません。共に学び、研鑽し、研究も一緒に頑張りましょう。

 以上をもって告辞とさせていただきます。

平成30年4月6日
新潟県立看護大学長
小泉 美佐子

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