大学案内

卒業式・修了式

平成29年3月9日、平成28年度卒業式・修了式を挙行しました。
今年度は学部生95名、大学院生13名がそれぞれ新たな道への一歩を踏み出しました。
また、学部生2名が成績優秀者として表彰されました。

2017卒業式写真

平成28年度 卒業式告辞

 本日はおめでとうございます。
 ご卒業およびご修了になる喜びは格別なものでしょう。これまでの努力の賜物であると思います。多くの思い出とともに今日の、この時の感動を宝物としていただきたいと思います。
 さて、皆様は看護師、保健師、そして助産師として社会に迎えられます。今、どんな覚悟で望もうと思っていますか?大学にいた四年間でいろいろのことを学びました。そしてつい先日、国家試験に臨んで帰って来たばかりです。その試験のため多くの知識を整理して頭の中に入れました。大学の講義や実習で、あるいは参考書で学んだ事柄がいっぱいです。いろいろの学術用語を学んでいますが、それら一つ一つの術語は必ず医療や看護現場で起こったことや、実際に治療や処方に必要な事柄が背景にあります。そういうリアルな現場の中で使われる、生きた語句なのです。一つ一つの術語の背景のある看護・医療が理解できての説明でなければいけません。また、さらに皆さんの看護、医療現場の経験から、それらの術語により深い意味や新しいものが教育現場で補充されていくことでしょう。
 看護現場で皆様が対応する患者さんやその家族の皆様は非常に多様です。近年では一人一人の環境がより複雑に多様化しているので、もっともっとデリケートなものになっています。年齢でいえば、小さなお子さんから80歳を過ぎたご高齢の方々もいらっしゃいます。またいろいろな人生を歩んできた方や今、正に最先端で活躍しているバリバリの方々もいらっしゃいます。そうした方々をお世話することになります。看護師は患者さんにとって、頼りにしたい人です。患者さんにどう寄り添えるかは、患者さんの心をどう掴むかにかかってきます。多忙な毎日の中でもやはり基本的なポイントとなります。それをより可能にするのが皆様のこれまでの経験です。どれだけ本を読んだか、どれだけ多くのことに感動したか、どれだけ泣いたか、それは人それぞれです。ある時はそこに飾ってある花で会話が出来るかもしれないし、患者さんが聴いていた、あるいは見ていたテレビの中のものが話題となり、その人を知ることになるかもしれません。多くのいろいろな分野での「学び」が皆様の看護の力を支えます。
 さて、皆さんにこれから昔の小話をいたします。
世界中を回っている旅人が、ある町はずれの1本道を歩いていると、1人の男が道の脇で難しそうな顔をしてレンガを積んでいました。
旅人は、その男のそばに立ち止まってたずねました。
「ここでいったい何をしているのですか?」
すると、男はこう答えました。
「見ればわかるだろう。レンガ積みをしているのさ。毎日毎日、雨の日も強い風の日も、暑い日も寒い日も1日中レンガ積みをしなければならない。」
旅人は、その男に「大変ですね」と慰めの言葉を残して、歩き続けました。しばらく行くと、一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会いました。しかし、その男は、先ほどの男ほどつらそうには見えませんでした。そこで、また旅人はたずねました。
「ここでいったい何をしているのですか?」
すると,男はこう答えました。
「オレはね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これがオレの仕事でね。」
旅人は「それは大変ですね」と、いたわりの言葉をかけました。すると、意外な言葉が返ってきました。
「なんてことはないよ。この仕事でオレは家族を養ってるんだ。この仕事があるから家族全員が食べていけるのだから、大変だなんて言ったらバチが当たるよ。」
旅人は、その男に励ましの言葉を残して歩き続けました。さらにもう少し歩くと、別の男がいきいきと楽しそうにレンガを積んでいました。旅人は興味深くたずねました。
「ここで、いったい何をしているのですか?」
すると、男は目を輝かせてこう答えました。
「ああ、オレたちのことかい?オレたちは歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ。」
旅人は「それは大変ですね」と、いたわりの言葉をかけました。
すると男は、楽しそうにこう返してきました。
「とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだ!素晴らしいだろう!」
旅人は、その男にお礼の言葉を残して、元気いっぱいに歩き始めました。
 いかがでしたか、このお話は?この三人のうち皆さんはどれが好きですか。これから先、看護師として歩んでいく皆様には、社会人としてどう考えますか?一番目の人は辛そうでしたね。二番目の人は「家族を養っていく」というしっかりとした「目標と誇り」をもっている立派な社会人でした。最後に出てきた三番目の人は、いかがでしたか。この人は「歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ。」という、さらに大きな「夢と目的」を持っていました。この人のように、「目標」の先の「夢と目的」を持てたら、もっと仕事が楽しくなると思いませんか。看護で学んだこと、今学びつつあり、これからもっともっと経験していくであろうことなどを基に、看護職をやめた後でも、どう生き、社会に貢献していくかを、この大学で学んだ経験から考えてほしいと私は願っています。三番目の人のように「目標」と「誇り」から「夢」と「目的」を持つ人生を看護の道で歩んでみませんか。
 私たちは地球という星に住んでいます。この星は人間が生まれてくる今から46億年前に出来たと言われています。人間はそれからかなり時間が経過した、わずか700万年前に登場したのです。そして人は生きるためにいろいろの工夫をし、知恵をしぼって、それらを結集して文化をつくったのです。皆さんはその文化を大学という制度の中で学び、社会へ巣立っていくのです。それまで伝承されてきた文化と歴史の輪をより長く確実に継続させていかなければなりません。皆さん一人一人のしっかりとした歩みが、人と地球の豊かな共生を可能とするものと信じています。
 社会での活躍を期待して告辞といたします。

平成29年3月9日

新潟県立看護大学

学長 渡邉 隆

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