自然科学の学問分野から人体を見渡すことにより、常に自然における人類の位置を考慮し、生物としての人間の在り方を考えていきます。また、複雑にして巧妙な人体の構造と機能を理解しつつ、人類と疾病の関わり、疾病のメカニズム、および病態の変化を探求していきます。
「形態機能学」では、骨や筋などの運動器系、脳や神経などの神経系、心臓や血管などの循環器系、胃や十二指腸や肝臓などの消化器系その他働きの違いにより分類された各系統別に正常な諸器官の構造・機能を学びます。すなわち各器官の位置や形態学的特徴と共にその働きや各器官の機能的な相互関係を学習します。
「臨床生化学」では、体内で行われている様々な化学反応(代謝)を学びます。「代謝」により、エネルギーが生み出され、生命活動は維持されています。つまり、臨床生化学を学ぶことは、生命そのものを学ぶことと同じです。生命を脅かす「疾患」を理解するにも、生化学の知識は必須です。具体的には、糖質、脂質、蛋白質・アミノ酸の代謝を中心に学びます。
「臨床病態学」では、さまざまな疾患やそのメカニズムについて学びます。私たちの生命は、消化器系、循環器系、呼吸器系などの器官が神経系や内分泌系による統率のもとでバランスよく働くことによって成り立っています。これらの働きのどこかが障害されると病気になります。疾患について正しく理解することにより、しっかりした知識に基づいた看護ができるようになると思います。