大学案内

卒業式・修了式

 令和5年3月9日、令和4年度卒業式・修了式を挙行しました。

 暖かな日差しのもと、学部97名、大学院博士前期課程7名、大学院博士後期課程2名が新たな道への一歩を踏み出しました。
 今年度は卒業生・修了生、保護者様、教職員のみの参加とする等の新型コロナウイルス感染症対策を講じたうえで、執り行いました。

学長告示

全体の様子

学部生代表へ学位記授与

学位記授与

学部代表 旅立ちの言葉

学部代表 旅立ちの言葉

博士前期課程代表 お礼の言葉

博士前期課程代表 お礼の言葉

博士後期課程代表 お礼の言葉

博士後期課程代表 お礼の言葉

記念撮影

記念撮影

記念撮影

記念撮影

学長告辞

学長告辞

 寒さもゆるみ、青空の下に妙高山が白金の輝きを見せる今日のよき日、新潟県立看護大学看護学部看護学科を卒業する97名、大学院看護学研究科博士前期課程を修了する7名、そして、本学初の博士後期課程修了生となる2名の皆さん、卒業、修了おめでとうございます。ご臨席下さいました保護者の皆様、卒業生、修了生の晴れの姿を見て、さぞやお喜びのことと存じます。心よりお祝い申し上げます。新型コロナウイルス感染症とインフルエンザのダブル流行が懸念された年末年始、1月2月の寒波襲来では、結構な降雪・積雪に見舞われました。その様な中、国家試験の受験、修士論文・博士論文の提出にそれぞれ難渋されたと思います。しかし、今、大きな課題を乗り越えて、新たに旅立とうとする皆さんの顔はとてもりりしく輝いています。
 学部を卒業される皆さんの4年間を振り返ってみますと、高田城址公園の桜の開花とともに迎えた入学式、クラスメイトの紹介に湧いた新入生合宿オリエンテーション、大学生になって初めての夏休み、秋には、卒業生や地域の皆様にも多数来て頂いて賑わった学園祭等々、大変懐かしく思い出されます。2年生になって早々に緊急事態宣言が発令され、一時期休校となりました。休校明けにはオンライン授業に切り替わり、その対応に戸惑ったことでしょう。地域の感染状況から本学では早期に対面授業に復帰したものの、臨地実習を受け入れてもらえるか懸念される状況が続きました。様々な感染予防対策をとって、アルバイトや移動の制限、課外活動の自粛等、様々な行動制限を課しました。その一方で、オンラインでの授業や学園祭、卒業研究発表会など新しい学び方、発表の仕方を経験しました。100年に一度と言われる感染症パンデミックを世界中が経験し、保健医療の現場では、多大な業務負担と緊張が続く日が続きました。第8波がようやく減少傾向にあり、感染症法の扱いが2類から5類に移行する政府の方針が示されています。皆さんを迎え入れる保健医療現場の対応も変わっていくものと思われます。今年こそは、ゆとりをもって働き、休息でき、研鑽できる日々が訪れることを切に願っております。
 私は約12年間、大学病院で看護師として勤務しましたが、看護職の使命には、英語でいうライフ、日本語に訳せば、生命・生活・人生という3つの次元をサポートする使命があると考えます。先ず、1つ目の命を救うこと、自身の臨床経験において看護師の素早い判断でもって、あの時一命を救ったと思い出すことがあります。外科病棟に勤務して手術後の回復には看護師のたゆまぬ観察や行き届いた看護ケアが患者さんの自然治癒力に働きかけ、回復に影響することを実感しました。2つ目の生活をサポートする次元について、大阪大学大学院人間科学科教授の村上靖彦氏は、「ケアとは何か-看護・福祉で大事なこと」といった著書のなかで、「訪問看護師のケアについて、たとえば衰弱が進んだ高齢者の場合、家で過ごしたいのか入院したいのか、胃ろうを造設するのかしないのか、等々、これらの選択には医療的判断も含まれるが、同時に生活の細かいディテールに関わる願いでもある。私が出会った訪問看護師はこうした希望について、シチュエーションごとに丁寧に言葉を聴き取っていた。こうした営みは、生の肯定としてのケアと呼ぶことができるだろう。この場合の生(ライフ)とは、生物としての生存の意もあるが、生活という意味も含まれる。それゆえ、生物としての生命の維持から快適さ、生活のなかでの尊厳まで、ケアラーが心を砕いている事柄は多岐にわたる」と述べていて、成るほどと腑に落ちるところがありました。3つ目のライフ・サポートは、人生を支えることを意味します。看護職は出産や誕生、病気やケガ、そして死を迎える人生の重大な局面に寄り添い支えます。誕生や病気の回復に感謝され喜びを分かちあうことも沢山経験しますし、長い人生の終末に、あるいは突然の死別に遭遇して、患者さんやご家族に適切な看護を提供できただろうか振り返ることがあります。循環器外科病棟の看護師長をしていたときのことですが、重症の先天的心臓疾患でもって手術によって助かるか否か半々という厳しいインフォームド・コンセント受け、手術を決意し、手術を受けた数日後にICUで亡くなった20代男子大学生は忘れられない患者さんの一人です。状態が思わしくないことは知らされていましたが、ICUのベッドサイドを訪れると人工呼吸器、補助循環装置に繋がれていて低心拍出量症候群の病態にあることが分かりました。なんと声をかけたか思い出せませんが、氷の様に冷たい手で私の手を握り返し、顔面蒼白でもって「ありがとう、ありがとう」とうなずいて感謝された表情が今でも思い浮かびます。翌日、病院からお見送りする際にさらに驚くことが起きました。何と手術前に病院の屋上で録音した彼のメッセージが流されたのです。後にも先にもない感激的なお別れを経験して、後々も、かけがえのない人生に関わる看護の価値、在り方を考えさせられました。看護職は生涯を通じた学びを必要とし、看護を必要とする人々、看護の同僚、保健医療福祉にまたがる多職種との出会いを通して自身の人間的成長を育むことができる専門職です。今日、看護職が活躍する分野は、私が看護師になったときとは比べものにならない拡がりをみせ、専門性を高める資格制度、キャリア・アップの道が開けています。4月から新人ナースとして一歩を踏み出す皆さん、一人前の看護師としてやっていけるか不安もあるでしょうが、「案ずるよりは産むがやすし」、理想とする看護を追求し続ける志を高くもって先の人生を歩んでいって下さい。
 大学院を修了する皆さん、病院等の仕事と学業の両立もありますが、コロナ禍にあって修士論文、博士論文の研究には様々な苦労があったことでしょう。その苦労を乗り越えて修士論文、博士論文に結実させ、修士・博士の学位を取得できたことは今後の大きな自信に繋がると思います。研究に本格的に取り組んだ経験が初めての方もいたと存じますが、研究は、1回の研究でもって完結することはありません。研究をすればするほど研究疑問やアイデアが生まれるもので、そこが研究の醍醐味と言えるでしょう。研究の成果は是非、学会発表や学術誌に投稿するチャレンジをしてみて下さい。また、研究成果を看護実践に生かすチャレンジをしていって下さい。本学では初めて博士(看護学)の学位を授与することができました。
 5年前の博士後期課程開設に関わった私にとっては大きな喜びであります。優れた看護教育者、研究者、看護実践家となるべく、益々の精進を期待しております。
 最後に、新しい門出に向けて、ニーチェの言葉より「初めの一歩は自分への尊敬から」という言葉を贈ります。「自分をたいしたことがない人間だなんて思ってはならない。それは、自分の行動をがんじがらめに縛ってしまうようなことだからだ。自分を尊敬すること、それは自分の可能性を大きく開拓し、それを成し遂げるにふさわしい力を与えることになる。自分の人生をまっとうさせるために、まずは自分を尊敬しよう」です。 
 人々の健康を守り、病気や障害に苦しむ人々に寄り添う看護職となる皆さんの健康と活躍を祈念して、学長の言葉とさせて頂きます。

令和5年3月9日
新潟県立看護大学
学長 小泉 美佐子

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